大谷有花 「ウサギねずみの対話 Ver.34 -二人のサンタ-」
2010年
46 x 53 cm (10号)
キャンバスに油彩
新宿高島屋のクリスマス企画展に出品している作品「ウサギねずみの対話 Ver.34 -二人のサンタ-」をご覧いただいた皆さまから、いろいろご感想をいただいています。ありがとうございます!特に、あったかい気持ちになれたというご感想が多いのが印象的です。それから、お子さんが大喜びだったというご感想なども。クリスマスの主役である子どもたちにも喜んでもらえているのはとてもうれしいです。大人から子どもまで楽しんでいただいているのは、新宿高島屋の企画力と展覧会会場全体の雰囲気の良さと、クリスマスのチカラなのかも。今回私が担当したパートは、ユーモアと暖かさがある場面。そのイメージを壊さないように描きました。
「私はね、見たことがあるの。サンタその人よ。庭を、だーっとかけていく後ろ姿。本当に赤い服着て、赤い帽子かぶってた。そで口や帽子のふさは白くてね。見ちゃったら、信じないわけにはいかないわ。たとえそれが、父親の一世一代の演技だとしてもね」
角田光代 著 「どこにでも、だれにでも」より
作品のサブタイトルの「二人のサンタ」とは、お父さんサンタと本物サンタのことです。お父さんサンタは、一世一代の変装でサンタクロースになりきり、プレゼントを届けに、娘のもとへ。しかし、自分の家にもかかわらず変装のせいで、飼い犬にほえられ大あわて。娘にバレないようにと必死で中庭を走ります。その様子を煙突の上からじっと見守る本物サンタ。子供部屋の明かりはついてしまいました!さあ、お父さんは気づかれてしまうのか~?といった感じです。本物サンタが悠然とその微笑ましい情景をやさしく見守っている部分は、結構気に入っています。
角田
さんのショートストーリーは、それぞれの記憶に残るサンタ像、赤い服を着てひげもじゃで・・・。どこにでも、だれにでも、みんな同じ記憶を持っている。それって、誰の中にも存在しているということ!?誰もが共通の記憶を持っている。それって、サンタクロースは本当にいるっていうことじゃないのかしら・・・というところにつながっていきます。
今展は、25日(土)までです。どうぞいつもとひと味違うクリスマスを新宿高島屋でお楽しみください。そうそう、出品作家それぞれの「クリスマスの記憶」のコメントもなかなかおもしろいと評判です。こちらはリアルなクリスマスの思い出をそれぞれが書いています。
新宿高島屋 美術画廊 クリスマス企画展
「Artistic Christmas vol.IV」
好評開催中です!
【平面作品出品作家】
秋山 泉、大河原 愛、大谷有花、大沼 蘭、絹谷香菜子、
阿 由比、町田久美、ミヤケマイ、宮本佳美、フジイフランソワ
【立体作品出品作家】
青木美歌、井上裕起、植葉香澄、内林武史、大森暁生、北川宏人、
林 茂樹、森 謙次、山崎龍一、渡辺おさむ
会期 : 2010年 12月15日(水)- 12月25日(土)
会場 : 新宿高島屋 10F 美術画廊
12月15日(水)- 17日(金) は、午後8時まで
12月18日(土)- 24日(金) は、午後8時30分まで
最終日の12月25日(土) は、午後4時まで
新宿高島屋2階の屋外デッキでは、Artistic "LOVE" Christmasと題して、女性作家10名の平面作品を巨大なパネルに仕立てて展示されています。こちらもぜひご覧ください。
展示期間 : 12月25日(土)まで
新宿高島屋 <催しのご案内>
http://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/event3/index.html