センター試験が終わり、
秋田公立美術大学ではいよいよ1月28日(月)から、一般選抜試験の願書受付けが開始されます。「美の国あきた」の中心で、
これまでにない美術教育システムのもと、ジャンル横断的に美術を学ぶことができる最も新しい美術大学・秋田公立美術大学が、多くの美大志望の受験生に選択されることを期待しています。そして、希望とやる気に満ち溢れたアーティストの原石たちと桜の季節に出会えることを心から楽しみにしています。ガンバレ、受験生!
そんな開学を間近に控える秋田公立美術大学では先日、全教職員が一同に集う会議がありました。昨年の大学設置不認可問題など、様々な難所を乗り越え、こうして全教職員が晴れやかに顔を合わせることができ、本当によかったと思えるひとときでした。本学は、これまでの
秋田公立美術工芸短期大学(美短)が母体となっているため、教員の大半は美短の現教員の方々で構成され、全くの新任は私を含め、10数名となっています。ただ、これまでの美短のジャンル別による学科・コース編成とは異なり、本学においては1・2年次では個別の専攻に属すことなく、様々なジャンルの美術を横断的に学び、3年次より学生自身が希望する専攻科目をより深くより専門的に学ぶことができます。よって、教員間のつながりにおいても、専攻を跨いだ連携がかなり重要になってくることは明白で、この本学のユニークな教育システムを最大限に活かすためには、なによりも教員のチームワークが大切だと感じています。本学の教員の皆さんはどなたもその道に精通するスペシャリストである上に、優れた教育者でもあるので、すべての教員が本学の新たな
基本理念のもと、その力を結集した時、秋田市が全国に誇るべき美術大学となると確信していますし、そういう素晴らしい大学にしていかなければならないと考えています。
本学の5つある専攻にはそれぞれ個性豊かな教員がそろっています。たとえば、アート&ルーツ専攻の准教授である
芝山昌也さんは彫刻家でもありますが、昨年には秋田県の上小阿仁村八木沢集落を舞台に、「大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト」を実現させるなど、積極的にアートで地域を元気にする活動をされています。2/2(土)には秋田駅前の秋田拠点センター・アルヴェで「
アートで秋田を元気に」をテーマとしたシンポジウムがあり、そこで講演をされるようです。その芝山さんと同じアート&ルーツ専攻に所属予定の
山本太郎さんは、「ニッポン画家」として美術愛好家の方々にはすでにおなじみでしょう。現在、山本さんは熊本市の
鶴屋百貨店 美術ギャラリーで個展を開催中(1/29まで)。この展覧会は山本さんの出身地・熊本での初個展だそうです。私が所属予定のビジュアルアーツ専攻の7名の教員もとても個性豊かで、それぞれアーティストとしても活躍されています。その中には、現在、
水戸芸術館の現代美術ギャラリーで個展を開催中(2/17まで)の
高嶺格さんの名前もあります。
高嶺さんとは、ビジュアルアーツ専攻に所属する7名の教員全員で担当する「ビジュアルアーツ演習」の他、「現代芸術論 C (ビジュアルアーツ)」という講義を共同で担当することになっています。その講義では、高嶺さんはパフォーマンス・メディアアート分野を、私は現代絵画の分野をそれぞれ担当し、アーティスト目線によるリアルな現代美術論を展開する予定となっていますので、学生の皆さんはお楽しみに!
(他の教員の方々の様々な活動についても、今後折に触れお知らせしていきます。)
アーティスト目線によるリアルな授業内容といえば、私が2011年に多摩美術大学の芸術学科で特別講義した模様が(どういう事情かわかりませんが、つい最近から)多摩美術大学の動画配信サイト「tamabi.tv(タマビ ドット ティーヴィー)」(
http://tamabi.tv/lecture/)で配信されています。
この特別講義は芸術学科の1・2年生、約120名を対象としたもので、「21世紀型・女性アーティストの視点 〜アートの力を信じて〜」と題し、前半は私の作品の紹介やこれまでに私が出品した展覧会などについてお話しし、後半は主に芸術学科の学生が対象ということもあり、学芸員をはじめとする、アーティストと鑑賞者をつなぐお仕事をされている方々に焦点を当てた内容の講義をさせていただきました。どなたでもiTunesでダウンロードできますので、ご興味のある方はご覧下さい。
iTunes Uにて講義等の無料配信をスタート
http://www2.tamabi.ac.jp/news/?p=2422
iTunes U 多摩美術大学サイト ↓
https://itunes.apple.com/jp/institution/tama-art-university/id555057752
(コンテンツをご覧いただくにはiTunesをインストールする必要があります。)