多摩美術大学校友会の企画(
出前アート大学)で、今年10月に福島県の金山町立金山小学校でワークショップ(出張授業)を行なうことになり、先日その下見に、現地まで行ってきました。奥会津の北部(新潟県側)に位置する金山町は予想していた以上に秘境の地でした。校友会の菅原理事と事務局の佐藤さんとともに、JR只見線という、鉄男(鉄道マニア)にはたまらないという哀愁漂うローカル線に2時間揺られ、(東京から約6時間!)会津川口駅に到着。会津川口駅は幻想的な川霧の立つ只見川に寄り添うような場所にあり、映画のワンシーンを思わせる風情でした。駅を出て徒歩で、早速、金山小学校へ。小学校が夏休み期間にもかかわらず、教頭先生と小野先生にお出迎えいただきました。在校生は1年生から6年生まで全員で44名。あまりの少なさに驚いていたら、町にあるもう一つの小学校は18名だとのこと。町の98%が森林で、65歳以上の人口が55%を占めている金山町。「いわゆるニュースなどでもいわれている限界集落どころか、限界の限界いったところでしょ~~。」と、町の実情とは裏腹に、皆さん明るくお元気でした!学校や町のことなど、いろいろお話をお聞きし、校内を案内していただきました。
写真・左から : 幻想的な川霧が立つ只見川に寄り添う会津川口駅、車窓の風景は山また山、坂道の先に小学校が・・・
当然日帰りは無理なので、この日は朝日屋さんという民宿に一泊。かなり久しぶりの民宿体験です!携帯電話の電波もまったくつながらない、コンビ二も一軒もない標高519メートルのこの地域。なんと高尾山山頂と同じくらいなのです!情報ではわかっていたのですが、体験すると、その時間の流れの違いは予想以上に私の感覚に強く響いたようです。翌早朝の清々しさといったら・・・、言葉にできないくらいでした!二日目は、町役場で金山町の教育長さんにご挨拶し、お話をお伺いしたり、町の施設を拝見させていただきました。帰りは、カメラや書類などで大荷物の佐藤さんと、途中の会津若松駅で牛めし弁当を楽しんだり、起き上がり小法師のかわいらしさに魅了されたりしつつ、あっという間に駆け足の視察は終了しました。10月に金山小学校の子どもたちとワークショップをするのがとても楽しみになってきました。金山町の皆さんは朗らかで人柄が良く、地域の皆さんが全員知り合いというのも、なんともすごい!そんな皆さんと楽しい時間を共有できればいいなと思っています。
写真・左から : 金山小学校の先生方、懐かしさを感じる教室、民宿・朝日屋で一日田舎暮らし体験